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ひみつのはちみつ
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Daisuke Nakayama
Kazuhiko Hachiya
Hiromi Wariishi
Asuka Katagiri
Michiko Miyake
Yumiko Naito
 
八谷 和彦
メディアアーティスト。

1966年 佐賀県生まれ。1989年 九州芸術工科大学・画像設計学科卒業。個人TV放送局ユニット「SMTV」や、コンサルティング会社勤務を経て、現在に至る。「視聴覚交換マシン」「見ることは信じること」「ポストペット」などの特殊コミュニケーションツールシリーズ、ブランコをインターフェイスにした抽象CG作成マシン「オーヴァーザレインボウ」や、ジェットエンジン付きスケートボード「エアボード」シリーズなど、作品は藤子(F)不二雄的な発明型装置が多い。

メールソフト「ポストペット」の開発者でもあり、ポストペット関連のソフトウェア開発とディレクションを行う会社「ペットワークス」の代表でもある。

1995年 第4回ジャパン・アートスカラシップ、グランプリ受賞、1996-1998年 アルス・エレクトロニカ賞で三年連続受賞、1998年 フィリップモリス・アートアワード受賞、2002年 ヒュ−ゴ・ボス賞finalist7人に選出。

website
http://www.petworks.co.jp/~hachiya/

Information

過去の情報はこちらで >>

「映像体験ミュージアム-イマジネーションの未来へ」
<巡回展は続いています>
会 期 2002年3月1日(金)-5月19日(日) 月曜休館
10:00-18:00(木・金は20:00) 入館は閉館30分前
会 場 東京都写真美術館
東京都目黒区三田1-13-3恵比須ガーデンプレイス内
(JR恵比寿駅東口より徒歩7分)
Tel : 03-3280-0099
http://www.tokyo-photo-museum.or.jp
出品アーティスト
IKIF(石田木船映像工場)/IDEAL COPY/岩井俊雄/河口洋一郎/久里洋二/クワクボリョウタ/中川正博(20471120.inc)/中ザワヒデキ/寺門孝之/永原康史/橋本典久/八谷和彦/福田美蘭/古川タク/三橋純/ minim++(近森基+久納鏡子)/明和電機/森脇裕之/モンキー・パンチ/横尾忠則/ほか
映像史的資料
カメラ・オブスクラ/影絵/幻燈/連続写真/驚き盤/ホログラフィー・各種3D装置/ほか
※また、この展覧会は下記の各地を巡回予定です。
倉敷市立美術館     2002年6月8日〜7月29日
福井県立美術館     2002年8月9〜9月2日
せんだいメディアテーク 2003年4月4日〜5月5日(予定)
茨城県立つくば美術館  2003年7月26日〜8月24日(予定)
福岡市立博物館     2003年11月7日〜12月14日(予定)

こんにちは、八谷です。
今日は8月29日なのですが、今、まさに夏休み終わり間際の小学生のような気持ちです。なぜかというと、9月20日から「イスタンブールビエ ンナーレ」が開始されるのですが、それに出展する作品「Centrifuge:セントリフュー ジ」が明日輸出、なのです。

海外で新作を発表する、というのは、僕のように機械を使った作品を作っている人 にとっては結構無謀なことなのですね。イスタンブールは電圧も違うし、それに秋葉 原も東急ハンズもないんで。だから「展示したけど動かない!」みたいな事態になら ないよう、なるべく東京で完璧に仕上げないといけないのです。

さっき検索サイトgoogleで調べたら宇宙ステーションの実験モジュールの名前にも ありましたけど、「centrifuge」とは辞書でひくと「遠心分離器」のことです。今回 のイスタンブール・ビエンナーレのメインテーマは「エゴフーガル」となっています が、このテーマに合わせて作ってみました。何を分離したいかと言うと、「心を身体 から分離する」ことが目的なのですが、高さ3mのリングが宙づりになっており、その なかに高さ1mの強化ガラス製のステージがあり、体験者がそこにたつと、天井には自分の姿が映っています。

で、リングからは棒が一本、中心の方にのびていて、その端についている風車をび ゅーっと吹くと、映像のなかにいる自分は風車の回転速度、回転方向でぐるぐる回さ れてしまうという作品です。リングの内側には30個のカメラが取り付けてあるのです が、このカメラは最速で1フレーム単位 で切り替わるので、最速で1秒に1回、自分の 体がぐるぐる回ります。もう、「小型の宙返りジェットコースター」みたいな。 文章で書くと難し気ですが、実際にやってみたらすぐわかる、シンプルな作品です。 今回は「鏡みたいな作品」が理想のできなので。

発想は前からあったのですが、カメラを物理的にぐるぐる回すと、実際には簡単に 壊れてしまいそうだったので、今回またしても、幸喜君にエンジニアリングをお願い して、特別な高速スイッチャーを制作しました。なかにはPICと呼ばれる、小さなコ ンピュータが入っていて、制御を行っています。あとフレームやガラスのステージは 大阪の工場にお願いしました。(後略) 

「月刊ポストペット」 2001年10月号、開発者通信より。